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出生数が過去最低の記録を更新ー厚労省が最新統計を公表

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2026年6月3日、厚生労働省が最新の人口動態統計を公表し、
2025年の出生数が過去最低を更新したことが明らかになりました。

「少子化が深刻」と言われ続けてきた日本ですが、
今回の統計はその流れを加速していることを示しています。

この記事では、
厚生労働省が発表した資料を基に、出生数の現状をわかりやすく整理していきます。

その中で、

  • 少子化の原因
  • 少子化に関してよくある誤解

についても触れていきます。

以下に該当する方はぜひ最後までご覧ください。

こんな人におすすめ

ニュースや社会の動きに興味がある人
出生数が過去最低になったニュースに関心を持っている人
少子化についてデータに基づいた現状を知りたい人

今回のニュース

まずは、今回のニュースについて説明していきます。

厚生労働省が2026年6月3日に公表した「令和7(2025)年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2025年の出生数は統計開始以来の過去最低を更新しました。

以下のグラフがその推移です。

出生数及び合計特殊出生率の年次推移
出生数及び合計特殊出生率の年次推移(厚労省)

出生数は約671,236人で過去最少となり、出生数の減少傾向は10年連続で続いています。

また、1973年の出生数から減少傾向は続いており、少子化に歯止めがかかっていない状況がデータからわかります。

また、出生数だけではなく、
合計特殊出生率も前年と比較して低下していることがわかります。

合計特殊出生率とは、「もしこの年度の子どもを産むペースが一生続いたら、女性は平均何人産むことになるのか」を示した指標になります。

合計特殊出生率とは、1人の女性が一生の間に産む子供の数」という説明は間違いですので、データを見るときには注意すべき点になります。

合計特殊出生率は、人口が長期的に維持されるために必要とされる「2.1」を大きく下回っており、日本の人口減少の傾向が今後も続くと予想されます。

少子化の原因

では、なぜこのようなスピードで少子化が進行しているのでしょうか。

少子化の原因はもちろん単純なものではなく、複数の要因が絡み合っています。

しかし、これを考える上で重要になってくるのが次の観点になります。

①晩婚化は主因ではない

平均初婚年齢の推移
平均初婚年齢と出生順位別出生時の母の平均年齢の年次推移

平均初婚年齢は1970年代から上昇してきましたが、直近10年はほぼ横ばい状態で、晩婚化が現在の少子化の原因と言うことが難しい状態です。

②完結出生児数は大きく減少していない

完結出生児数の推移
夫婦の完結出生児数の推移

完結出生児数とは、結婚した夫婦が持つ子どもの数を意味します。

この数は1940年と比較するとかなり減少しましたが、
1970年代頃からは「2人前後」で安定的に推移しています。

つまり、結婚した夫婦は昔と同じぐらい子ども持っていることが分かります。

③生涯未婚率の上昇

生涯未婚率の推移
50歳時の未婚率の推移

男女ともに生涯未婚率(50歳時点で未婚の人の割合)は上昇し続けています。

先ほど見たように、結婚した夫婦が授かる子どもの数はあまり変化していません。

そのため、この「結婚しない人の数の上昇」が直接的に少子化に寄与していると考えられます。

④経済的理由が大きい

男女別にみた年収区分別の未婚率
男女別にみた年収区分別の未婚率
男性の従業上の地位・雇用形態別有配偶率
男性の従業上の地位・雇用形態別有配偶率

では、どうして結婚しない人が増えているのかについてですが、これを考える上で重要な視点が「経済的理由」です。

上のグラフからも

  • 男性は年収が低いほど未婚率が高い
  • 非正規社員より正規社員の方が明らかに配偶率が高い

ということを読み取ることができます。

つまり、低賃金や雇用環境を改善することによって、少子化の現状が良い方向に変わる可能性が十分に考えられます。

これらについて、以下の記事で詳しく解説しているので、もっと詳しく知りたい方はご覧ください。

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少子化の本当の原因とは?現状とデータで読み解く背景を解説
少子化の本当の原因とは?現状とデータで読み解く背景を解説

「少子化=経済の衰退」は誤解

少子化の議論の中で、「このまま少子化が続けば日本の経済は衰退してしまう」という意見がよく取り上げられますが、「少子化=経済衰退」は誤解になります。

経済成長は「人口」ではなく「生産性で決まる」

GDP(国内総生産)は「働く人の数×一人当たりの生産性」によって決まります。

なので、年間1台車を作ることができる人が100人存在する国よりも、年間10台車を作ることができる人が20人存在する国の方が経済規模は大きくなります。

つまり、人口が減少しても生産性が上がれば経済は成長させることができます。

実際に人口が減っても成長している国は存在する

  • ドイツ:日本より人口が少ないが、高い生産性でGDPが日本を上回っている。
  • 中国:生産年齢人口が横ばいでも成長を続けてきた。
  • ラトビア:日本よりも総人口・生産年齢人口ともに減少が著しいが、GDPは増え続けている。

こういった国々が存在している以上、
「少子化(人口減少)=経済の衰退」は誤っていると言えます。

これらについて、以下の記事で詳しく解説しているので、もっと詳しく知りたい方はご覧ください。

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おわりに

今回の厚生労働省の統計を見ても、日本の少子化が「自然に解消する傾向は見えない」ということが分かると思います。

しかし、少子化は「若者の価値観の問題」ではありません。
※もちろん一因にはなり得ると思います。

  • 経済的な不安
  • 非正規雇用の増加
  • 住宅費・教育費の負担
  • 長時間労働
  • 子育てと仕事の両立の難しさ

これらは個人の努力では解決できず、政治・政策の領域になってきます。

そして、その政治を選ぶのは私たち有権者です。

少子化は「日本の未来そのもの」に関わる問題になります。

今回のニュースを、皆さんが社会の仕組みや政策について考えるきっかけになることを願っています。

< 出典情報 >
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/index.html

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