“国の借金”が過去最大の1343兆円に!?わかりやすく解説
【速報】財務省、令和8年度3月末時点の「国の債務」を公表
財務省は2026年5月8日、「国際及び借入金並びに政府短期証券の状況(令和8年3月末現在)」を公表しました。
合計債務残高は 1343兆8426億円
財務省資料によると、令和8年3月末時点の国の債務(国債・借入金・政府短期証券の合計)は以下の通りです。
- 国債:1207兆2188億円
- 借入金:44兆3243億円
- 政府短期証券:92兆2995億円
- 合計:1343兆8426億円
前期(令和7年12月末)からの増減は+1兆6706億円でした。
この報道発表資料の公開によって、各大手メディアは「”国の借金”が過去最大」という旨の記事を出しています。
また、しばしば「国民一人当たり1000万円」などといった報道がされることもあります。
「国の借金」とは何か?
このニュースを読んで
「国の借金って何のこと?」
「増えると破綻するの?」
と疑問に思った方もいると思います。
ここでは、全体像を簡潔に説明していきます。
まず押さえておきたいのは「国の借金」という言葉の「国」は国家(国民)ではなく「政府」を指しているという点です。
財務省の資料にある国債や借入金、政府短期証券は、あくまで政府が発行した負債であり、国民が個人として背負っている借金ではありません。
にもかかわらず「国民一人当たり○○万円」といった表現が広まることで、あたかも国民が返済義務を負っているかのように誤解されやすい問題があります。
また、「借金」といわれる国債などは政府が支出するために発行され、これによって政府は資金を調達します。
国債には必ず「貸し手」が存在し、一般には民間銀行や保険会社、そして日本銀行などが保有しています。(以下のグラフ)

特に日本銀行は大量の国債を保有しており、法律上は政府が日本銀行の55%以上の株式を保有する特殊法人であるため、実質的には政府グループ内の貸し借りという性質を持ちます。
これによって、政府が日本銀行に支払う利息は最終的に「国庫納付金」という形で政府に戻るため、一般的な借金のイメージとは大きく異なります(実質借金ではないのと同じ状態です)。
その他の民間が保有する国債については、満期が来ると「借換債(借金を借金で返す)」を発行することで返済します。
これは、住宅ローンをより低金利のものに借り換えるようなイメージです。
そして最終的には日本銀行が民間から国債を買い取り、返済相手が民間から日銀へと移っていく流れになります。
ここでよくある疑問が「民間から国債を買い取る際、日本銀行はどこからお金を持ってくるのか?」という点です。
これについては、日本銀行は日本円を発行する「通貨発行権」を持っているため、どこかから資金を集める必要はありません。
単に口座に数字を入力する(お札を印刷する)だけで日本円が出来上がります。
このように、政府が借りているのは日本円であり、日本円は日本銀行(実質的には株式の55%以上を保有しているので政府)が発行している通貨であるため、日本円建ての国債で財政破綻が起こるという構造にはなっていません。
しかし「国の借金」という表現は誤解を生みやすく、仕組みを知らないと不安になるのは当然と言えます。
ここでは全体像だけをまとめましたが、より詳しい説明については以前の記事で1から解説しているので、「今回の説明で理解しきれなかった」「もっと詳しく知りたい」という方はぜひそちらをご覧ください。

おわりに
今回は、先日財務省が発表した資料を基に “国の借金” について解説しました。
言葉だけを捉えると、不安に聞こえるかもしれませんが、実体(中身)を見ると大したことないと感じることができると思います。
また、一回で理解できない方もいるかもしれませんが、ぜひ色々な方の説明を聞いてみてください。
全体像が見えると間違いなく考え方が変わると思います。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです^^
